ページ

2014年3月26日水曜日

&17 信水鷺人 作  露草夢(五絶新漢詩)


露草夢(CG)
(絵画へ)

石室雨 丹丘轉寢
蜻蛉露草夢 黃粱一炊

酒を酌む 石室の雨、丹丘 轉寢(うたたね)閑。
蜻蛉
(せいれい)露草の夢、黃粱 一炊の間。

うたた寝の枕に見しは蜻蛉(かげろふ)
ひと時うける露草の夢


心無物欲即是秋空霽海 坐有琴書便成石室丹丘
(菜根譚 後集 九)


黄粱一炊の夢(邯鄲の夢)

2014年3月25日火曜日

&16 大江鷺人 作  望郷(七言絶句仄起 拗体不粘格) 古体詩(七言古絶)

望郷(CG)
絵画へ)

南北大江 東西日月蒼穹
雁影遼遼寒暖 望郷亦是今昔

南北に大江 晩秋を毌(つらぬ)東西に日月 蒼穹を流る
雁影 遼遼 寒暖を渡り、望郷 亦是 今昔の愁。」

晩秋の明月を眺め、遼遼 寒暖の地を渡り行く雁音(かりがね)
聴きながら、古は蘇武の望郷や朝綱の郷愁を想いつつ。



大江朝綱(和漢朗詠集) 
南翔北嚮 難付寒温於秋雁
東出西流 亦寄瞻望於緊月
「南に翔り北に嚮(むか)ふ、寒温(かんうん)を秋の雁に付け難し。
東に出で西に流る、亦 瞻望(せんばう)を緊月(あかつき)に寄す。」

平家物語(小督) 高倉帝 朝綱

&15 信水鷺人 作  黄昏信水(七言絶句平起) 近体詩(七言律絶)

                                       黄昏信水(CG)
             (絵画へ)

         黄昏信水岸 堤上詩碑薄穗
         昔日淵明今是 花中酒眺

    「黄昏の信水 岸邊閑たり、堤上の詩碑 薄穂(はくすい)の閒。
    昔日の淵明 今是に在り、花中に酒を酌みて 東山を眺む。」

       黄昏時の信濃川の岸辺はひっそりとしていた。
      ススキやノギクなどの秋草が咲き誇る堤防に上がり、
      いつものように三島億二郎の詩碑の傍に腰を下ろす。
     暮れ行く東山連山を見渡し、紫紺に染る鋸山の頂を望む。
     持参したワンカップの蓋を開く。飲むほどに酔いがまわり、
       いつしか古の陶淵明にも似た気分になってくる。

&10 董寶 甯河飛瀑

甯河飛瀑
乙丑(1985昭和60)初冬
董寶作畫
[董寶]

#2 蓮舶(1831-1905) 仏法の事八為楚計為楚計

仏法の事八為楚計為楚計
(仏法の事は急げ急げ

明治廿二年(1889年)夏日
蓮舶


[釋香頂印] [蓮舶]

[明治甲戌(1874明治7)冬五臺山]